トランクルームに本を保管するときの、「トランクルームの選び方」「本の保管・収納方法」を紹介します。
- 本をトランクルーム(倉庫)に保管してもカビない?
- 蔵書を並べて自分だけの図書館をつくれる?
- 電子書籍も発刊されているけど、紙の本を残しておきたい
といった不安・疑問の解消や、希望を叶えられるかの確認にお役立てください。
ちなみに、本の収納スペースを確保するなら、広い・部屋が多い賃貸に引っ越すよりもトランクルームを借りた方が安上がりですよ。
トランクルームに本を保管するなら室内型トランクルームか宅配型トランクルームがおすすめ
タイプ | 室内型トランクルーム | 宅配型トランクルーム |
料金の目安 | 1畳1室6,000円~ | ダンボール1箱500円以下 |
収納力 | ダンボール36~48個/畳 | 何箱でも可 |
倉庫の湿度 | ~65%または常湿 | 40~65% |
トランクルームに本を保管するなら、室内型トランクルームまたは宅配型トランクルームがおすすめです。温度や湿度がコントロールされているので、本をカビや虫食いから守ることができます。
室内型トランクルーム|本をたっぷり収納できる
こんな人向け
- 大量の本を良い環境で保管したい
- マイ図書館で本のコレクションを眺めたい
- 保管してる本を入れ替えたり読んだりする
- 保管予定の本が1,200冊以上(ダンボール15箱以上)
室内型トランクルームは、マンションタイプのトランクルームです。マンションの1フロアを改装した「ビルイン型」と、1棟まるごとトランクルームの「一棟型」の2つがあります。建物出入口は利用者みんなで共用しますが、保管場所は個室になっています。
格安物件は空調設備(エアコン)がないため、本がカビたり虫食いに遭うことも。借りる前に必ずエアコンが設置されていることを確認しましょう。除湿剤を置いたり、定期的な換気もするとさらに安心です。
上位階の部屋でもダンボールの持ち運びが楽になる、エレベーターの有無も確認しましょう。
なお、保管するダンボールが15箱以下なら、宅配型トランクルームの方が安上がりになりやすいです。
宅配型トランクルーム|料金が安くて本出し入れは配送業者が代行
こんな人向け
- 本が入ったダンボールを持ち運びしたくない
- 車がないのでダンボールを持ち運びできない
- 保管予定の本が1,200冊以下(ダンボール15箱以下)
宅配型トランクルームは、ダンボール1箱から本を保管できる収納スペースです。料金は箱単位で発生し、本専用プランなら1箱あたり月額500円ほどで済むため、保管予定の本が1,200冊以下(ダンボールで1箱~15箱が目安)なら、迷わず宅配型トランクルームを利用しましょう。
取り出しに数日かかることと、取り出し配送料が発生することが欠点ですが、本の出し入れは宅配業者が行うので手間がかかりません。
こちらで宅配型トランクルームを比較していますが、本の保管に特化したサービス・プランである本の預かりサービスの比較も用意したのでご覧ください。コンテナ型トランクルームは本の保管に適していない
コンテナ型トランクルームは、輸送に使われる鉄製のコンテナを利用した収納スペースです。たくさん収納できて室内型トランクルームよりも安いのですが、庫内の温度と湿度は屋外とほぼ同じなので本の保管に向きません。さらには、次のようなデメリットもあります。
- 湿度が高く本がカビやすい
- 昼と夜の寒暖差によりカビが生えやすい
- ドアを開け閉めするたび土ぼこり砂埃が入ることも
トランクルーム(室内型・コンテナ型)の本をカビや虫食いから守る方法3つ
室内型トランクルームやコンテナ型トランクルームに本を保管するときは、本をカビや虫食いから守るために「湿度を下げる」「空気の通りを良くして空気だまりを作らない」ことが大切です。そのためにしたいことは、次の3つです。
- 除湿剤を床に置く
- 棚に本を並べて保管する
- 本を個別に包装する
それぞれ見ていきましょう。
除湿剤を床に置く
トランクルームの床に除湿剤を置くことで、収納スペースの湿気を減らせます。湿気は下にたまるので、なるべく下に置いてくださいね。なお、コンテナ型トランクルームの湿度は外気とほぼ同じなので、こまめに交換したり多めに置くようにすると安心です。
棚に本を並べて保管する
本を棚に並べると空気の通り道ができるので、カビや虫食いの原因となる空気だまりができません。棚は、木製の本棚よりも金属製のスチールラック(メタルラック)の方が通気性が良く、カビが生えにくいです。
メタルラックには横板がないので、ブックエンドを用意しましょう。
なお、棚の置き場所は次の2点に気を付けましょう。
- 本に直射日光が当たらない場所に設置する(太陽光を当て続けると表紙が色あせる)
- 屋外とつながる通気口から離して設置する(コンテナ型の場合。通気口から雨風が吹き込んでくることも!)
本を個別に包装する
本を袋(チャック付きポリ袋)に入れて100円ショップの乾燥材を同梱すると、カビや虫食いに遭いにくくなります。ちなみに、バルサンやアースレッドなど家庭用の燻蒸(くんじょう)式殺虫剤で本をいぶしてから梱包すると、虫食い被害が格段に減ります!
これは、「棚を買うお金をかけたくない」「収納力を重視したい」という理由で、棚を使わずにダンボールやプラスチックケースに入れたまま保管するときのテクニックです。次の5つに注意して個包装します。
- 袋の空気を必ず抜く(空気中の水分が残さない)
- 本の埃を落とす(埃はカビや虫食いの原因になる)
- 乾燥材が本に直接付かないよう紙や布で包む(触れると変色の恐れ)
- 1冊(1袋)ごとに乾燥剤を入れないときは、箱・ケース内に乾燥材を入れます
- 燻蒸式殺虫剤の本体が本に覆いかぶさると、変色や熱変性を起こします
ダンボールやプラケースは、本をぎっしり詰め込めんで天井近くまで積み上げられるのでたくさん保管できます。けれども、箱の中は湿気がこもるためカビや虫食いを起こさない下準備が大切です。
なお、ダンボール箱を積み上げると、湿気を吸った下のダンボール箱が重みに耐えられず、潰れることがあります。除湿剤を置いたり箱に詰め込み過ぎないなどの対策をしましょう。
保管できるダンボールの数と本の冊数をトランクルームの広さごとに紹介
トランクルームに保管できるダンボールの数と冊数の目安をまとめました。
ここでは、キュラーズ収納サイズガイドを参考に、ミカン箱程度(横幅50cm×奥行30cm×高さ40cm)のダンボールで試算しています。
広さ | 箱数 | 漫画 | 文庫本 | ハードカバー |
0.5畳 | 24箱 | 1,680冊 | 2,400冊 | 960冊 |
1畳 | 48箱 | 3,360冊 | 4,800冊 | 1,920冊 |
2畳 | 96箱 | 6,720冊 | 9,600冊 | 3,840冊 |
3畳 | 144箱 | 10,800冊 | 14,400冊 | 5,760冊 |
5畳 | 240箱 | 16,800冊 | 24,000冊 | 9,600冊 |
ダンボール箱のサイズは、3辺の合計が100cm(100サイズ)~120cm(120サイズ)がおすすめです。箱としては小さいのですが、120cmサイズに本をぎっしり詰め込むと、1箱の重量は20kgにもなり持ち運びが大変です。コンパクトな箱なら、たくさん運べるし本を探すときも楽ですよ。
トランクルームに本を保管するよくある質問5選
宅配型トランクルームと本預かりサービスの違いは?
本預かりサービスは宅配型トランクルームの一種です。サービスまたはプランが本専用かどうかの違いがありますが、保管環境はどちらも同じです。
本をダンボールに保管してもいいですか?
本をビニール袋に包んで湿気に触れないようにしましょう。本が剥き出しだと、ダンボールが湿気を吸収して本の劣化を招くので避けた方がいいです。
本の保管におすすめの環境は?
室温16~22度、湿度40~60%が理想な環境とされています。宅配型トランクルームはこの環境に近いです。
トランクルームを書斎として使えますか?
トランクルームは荷物の保管場所であり、滞在することはできません。趣味部屋として使える滞在型トランクルームもありますが、書斎として利用するならアパートを借り増しした方が安いです。
本がカビないようにするにはどうしたらいいですか?
こまめな換気をして通気性を良くしましょう。カビの胞子や汚れを取り除くことも大切です。
本が茶色くなる原因は何ですか?
本が茶色くなる原因を日焼けといい、原因は主に光と空気です。紙の成分が紫外線に反応して変色します。また、紙は空気に触れると酸化して黄ばみます。
人に見られたくない同人誌を保管できますか?
室内型トランクルームなら、自分以外の目に触れることはありません。宅配型トランクルーム(本預かりサービス)に預けるときは、ダンボールを開封しないプランを選びましょう。
本の預かりサービス比較(宅配型はこちら)
格安トランクルームの料金比較ランキング(室内型・コンテナ型はこちら)