トランクルームを、引越しのとき家財道具一式の保管場所として使えるか紹介します。結論からいうと、トランクルームは引越し先が決まらない荷物を一時保管できます。荷物の運搬サービスもあるので、引越し業者の一時保管と同じような使い方もできます。
ここでは、トランクルームのタイプ別に、引越しで使うときのメリットとデメリットや選び方を紹介します。
- コンテナ型、室内型、宅配型どのトランクルームを選べばいいの?
- 引越し業者の一時保管と比べて安いの?
といった疑問の解消にお役立てください。
引越し荷物の一時預かりできるトランクルームは3種類
- 室内型トランクルーム|自宅とほぼ同じ環境で家具や家電を保管できる
- コンテナ型トランクルーム|安い料金で家財道具一式を保管できる
- 宅配型トランクルーム|大型荷物対応なら引越し荷物をまとめて保管できる
引っ越し荷物の一時保管ができるトランクルームは、上記の3つです。では、それぞれの特徴を見ていきましょう。
屋内型トランクルーム|自宅とほぼ同じ環境で家具や家電を保管できる
有無を必ず確認すべき装備・設備
- エレベーター
- 台車
- エアコン(または機械換気システム)
- 駐車場
屋内型トランクルームは、引越し荷物の保管にピッタリなトランクルームです。温度と湿度が自宅に近い環境なので、服・布団・ソファといった布製品がカビにくく、家電製品が湿気で故障しにくいから、安心して家財道具をまとめて保管できます。
建物に入場できるのは利用者だけなので、防犯面も安心。セキュリティに優れています。エントランスは電子ロックされていて、カードキーまたは暗証コードの入力が必要。収納スペースとなる個室は、ダイヤルキーや南京錠で施錠します。
ただし、2階以上の高層階に保管することが多いため、重い荷物を運搬するならエレベーターや台車があるトランクルームを選びましょう。荷物を出し入れするための無料駐車場が併設されていることも確認してください。
なお、料金の安さで選ぶと、エアコン(空調設備)がないこともあります。
コンテナ型トランクルーム|安い料金で家財道具一式を保管できる
コンテナ型トランクルーム(屋外型トランクルーム)は、海上輸送で使われるコンテナに荷物を保管できます。安い料金で広い収納スペースが利用できるので、引越し料金を安くしたい人におすすめ。コンテナに車を横づけできるので、大型の家具家電や大量の荷物の出し入れもスムーズです。
ただし、断熱材入りコンテナであっても湿度と温度が屋外とあまり変わらないので、「カビが発生しやすい」「家電製品が故障しやすい」デメリットがあります。断熱材なしのコンテナの環境は、さらに悪化。雨風が当たらない屋外に保管するのとほぼ一緒です。
コンテナ型トランクルームに引越し荷物を一時保管するなら、湿度が低い時期に短期間だけ利用した方が安心です。
宅配型トランクルーム|大型荷物対応なら引越し荷物をまとめて保管できる
宅配型トランクルームは、越し荷物の運び出しと新居への搬入をしてもらえるトランクルームです。引越し業者のようなトランクルームともいえます。一時保管する倉庫は湿度が管理されているので、カビの心配もありません。
保管できる荷物は「ダンボール」と「大型荷物」の2つに分けられます。大型荷物に対応しているサービスは、家具や家電も保管できるので引越しに向いています。
ただし、預けた荷物を今すぐ手元に取り出せないので、急ぎのときは不便。また、大型荷物は「最低利用期間が半年間」ということが多いので、国内転勤やリフォームでの引越しには不向き。海外へ赴任・留学するときの保管先として利用するのがおすすめです。
引越し荷物の一時保管にトランクルームを活用するデメリット
- デメリット1:最低利用期間がある
- デメリット2:自分たちで荷物の搬出と搬入しなければならない
トランクルームに引越し荷物を一時保管するデメリットは、上記の2つです。では、それぞれみていきましょう。
デメリット1:最低利用期間がある
トランクルームには最低利用期間があるので、引越しが終わったあとも料金を払い続けなければいけないことがあります。最短で解約したとしても、料金は、初月日割りと翌月満額かかります。なかには、最低利用期間が6ヶ月間のトランクルーム業者もあります。
デメリット2:自分たちで荷物の搬出と搬入しなければならない
室内型とコンテナ型のトランクルームに引越し荷物を一時保管する場合は、荷物を自分たちで持ち運びしなくてはなりません。県をまたいだ長距離の引越しをするときは、荷物の運搬に一苦労。場合によっては大きな車が必要になります。
各トランクルームで用意している運搬サービスの利用を検討しましょう。運搬サービスの利用料金は、トランクルーム利用者であれば割引されます。
引越し荷物の一時保管にトランクルームを活用するメリット
- メリット1:必要な荷物から順に新居へ荷物を搬入できる
- メリット2:入居可能日が退去日よりあとでも荷物の置き場を確保できる
- メリット3:賃貸物件の選択の幅が広がる
トランクルームに引越し荷物を一時保管するメリットは、上記の3つです。では、それぞれみていきましょう。
メリット1:必要な荷物から順に新居へ荷物を搬入できる
すぐ使うものだけ先に搬入して、引越しが一段落したら残りの荷物を少しずつ持ってくるといった使い方ができます。引越し直後であっても、生活空間がダンボールまみれになりません。荷解きのストレスを感じないし、必要なつど必要なものだけ新居に運び入れることもできます。
メリット2:入居可能日が退去日よりあとでも荷物の置き場を確保できる
引越し先の入居可能日が退去日よりもあとであっても、旧居から荷物を運び出して保管できます。入居までの間は、一時的にホテル暮らししましょう。
メリット3:賃貸物件の選択の幅が広がる
引越しの機会にトランクルームを収納スペース代わりにすることで、間取りに制限されることなく賃借物件を選べます。「駅が近い」「家賃が安い」など理想的な住まいを選べますよ。
季節物や頻繁に使わないものはトランクルームに保管しておいて、必要のつど出し入れしましょう。なお、コンパクトな賃貸住宅(アパート・マンション)を借りて、トランクルームで収納スペースを補うと生活費を節約できます。
トランクルームと引越し業者の一時預かりサービス:どちらがお得?
保管先 | トランクルーム | 引越し業者一時預かり |
単身 | 16,200円 | 15,000円 |
4人家族 | 34,000円 | 50,000円 |
トランクルームと引越し業者の一時預かりサービスの、月額料金を比べてみました。保管料金だけなら、大きな違いはありません。
トランクルームは、初期費用として賃料の他に上記の表と同じくらいの費用が加算されます。引越し業者は、荷物を搬送する作業員の人件費が加算されます。総額ではトランクルームが安上がりです。
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▼引越しで使える宅配型トランクルームが分かります。
引越しでトランクルームを借りる前に確認したい2点
- 無料シャトルサービスや運送サポートの有無を確認する
- 荷物の量から必要な収納スペースの広さを予想を確認する
それぞれ、みていきましょう。
無料シャトルサービスや運送サポートの有無を確認する
「家財道具を運び出す手段がない」「引越し先が遠方」「荷物が多い」のときは、無料シャトルサービスや運送サポートの利用を検討しましょう。自宅からトランクルームへ、トランクルームから新居へ荷物を運ぶことができます。
荷物の梱包や荷解きは行なわないので、引越し業者よりも料金が安いです。なお、法律の関係でトラックに同乗できません。
荷物の量から必要な収納スペースの広さを予想を確認する
トランクルームを選ぶ前に、荷物の量からトランクルームに必要な広さを予想しましょう。狭すぎると追加で借りなければならず、広すぎると使わないスペースの分だけムダな出費につながります。目安は、「家族の人数×1畳+1畳」または「家族の人数×1.5畳」のうち広い方です。
ごくまれに、トランクルームによっては間口(出入口)が狭く、大型の家具や家電を運び入れることができないことがあります。たいていは一般住宅と同じで幅90cm×高さ180~200cmですが、このサイズより広いまたは狭い場合は間口のサイズを表示しています。
引越し状況別!トランクルームの選び方
- 引越し先が決まっているがまだ入居できない人
- 退去日までに引越し先が決まらない人
- 海外転勤・海外留学する人
- 建て替えやリフォーム中の人
- アドレスホッパー
引越しする状況によって、適切なトランクルームは異なります。大きく上記5つに分けることができます。ここでは、それぞれにピッタリな「トランクルームのタイプ」「トランクルームを借りるエリア」を見ていきます。
引越し先が決まっているがまだ入居できない人
トランクルームのタイプ | 室内型トランクルーム・コンテナ型トランクルーム |
トランクルームの場所 | 引っ越し先に近いトランクルーム |
引越し先が決まっているなら荷物の一時保管はごく短期間なので、どんなタイプのトランクルームでも問題ありません。新居に近いトランクルームなら、休日や空き時間に少しずつ荷物を運び入れるのに便利です。
退去日までに引越し先が決まらない人
トランクルームのタイプ | 室内型トランクルーム・コンテナ型トランクルーム |
トランクルームの場所 | 引越し先のエリア内がおすすめですが、引越しエリアが決まっていないなら今の住まいの近くです。 |
ひとまず、今の住まいから荷物をすべて持ち出すことを優先しましょう。引越し先のエリア内のトランクルームに一時保管すると、住まいが決まったあとの家財道具の搬入が楽になります。
どこに引っ越すか分からないときは、ひとまず今の住まいの近くに一時保管します。引越し先が決まりトランクルームと距離が離れているときは、トランクルーム各社の荷物運搬サービスの利用がおすすめです。
海外転勤・海外留学する人
トランクルームのタイプ | 宅配型トランクルーム |
数年単位で海外転勤や海外留学するなら、アパートを解約してトランクルームに家財道具を保管すると、節約になることがよくあります。
室内型トランクルームでも良いのですが、さらにカビの心配が少ない宅配型トランクルームがおすすめです。帰国後は今と別の地域に住む予定なら、全国配送対応の宅配型トランクルームを選びましょう。
宅配型トランクルームを使うと、荷物を運ぶ時間を節約できます。ビザの取得や現地の生活情報を仕入れるなど、海外に住む準備に集中できるメリットもあります。
建て替えやリフォーム中の人
トランクルームのタイプ | 室内型トランクルーム、コンテナ型トランクルーム |
自宅の立て替えやリフォームの期間は2ヶ月~3ヶ月ほどでしょうから、家財道具を一時保管するなら、料金が安いコンテナ型トランクルームで問題ありません。ただし、湿気が多い時期は室内型トランクルームの方が安心です。
立て替えやリフォーム中は頻繁に荷物の出し入れすることもあります。住まいの近くで24時間利用できるトランクルームを選びましょう。
アドレスホッパー
必要最小限の荷物だけを持ち住居を転々とする人は、宅配型トランクルーム一択です。どこに住んでいても預けた荷物を届けてもらえて便利です。利用料金は月額300円ほどなので、コンテナや室内型のトランクルームよりも安いです。
引越しでトランクルームを利用するよくある質問7選
トランクルーム引越しの相場は?
広さや地域や設備でトランクルームの料金相場は異なりますが、おおよそ月額10,000円~50,000円が目安です。
トランクルームの欠点は何ですか?
コンテナ型であれば「ゴミや埃が入りやすい」「気温や湿気の影響を受けやすい」「セキュリティが万全ではない」、室内型であれば「料金が高い」「大型荷物の運び入れが大変」などの欠点があります。トランクルームのメリットとデメリットを見比べて、どのタイプにするか決めましょう。
トランクルーム1帖にどれくらいの荷物を収納できますか?
ダンボール箱で36~48箱を収納できます。引越しに必要なトランクルームの広さは、「人数×1畳+1畳」「人数×1.5畳」が目安です。
トランクルームに住んでもいいですか?
トランクルームに住むことはできません。新居に入居するまでの一時的であっても寝泊まりすることはできません。
トランクルームにベッドを預ける場合、何畳くらい必要ですか?
トランクルームにベッドを保管するなら0.5畳~1.5畳のスペースが必要です。「ベッドを分解するかどうか」「マットレスをどう立てかけるか」によって必要な広さが異なります。
トランクルームは荷物を運搬してくれますか?
トランクルーム各社では、荷物の運搬サービスを用意しています。旧居からトランクルームへ、トランクルームから新居へ家財道具を運べます。宅配型トランクルームは荷物の運搬込みのサービスです
引越しが格安なトランクルームはどこですか?
料金が格安なトランクルームなら引越し料金を安くできます。